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映画「アントニオ・デス・モルテス」にがっかり。 [映画]

横浜市中区の黄金町まで映画を観に行ったが、予測を裏切る凡作でがっかり。「アントニオ・ダス・モルテス」って、ずっと昔(30年前ぐらい)に、世界で注目された映画だったような気がして、心に引っかかっていたから、このほど上映されると知り、勇躍出かけていったのです。往時の電車の中で、頭はもう、アレハンドロ・ホドロフスキーの映画「サンタ・サングレ」や「エル・トポ」の記憶が湧いてきて、湧いてきて。
まるで、今まで15年近く封印してきた、私の心の奥底の隠し扉が開けられたような気持ちだった。
映画「サンタ・サングレ」のプロローグのシーンが、この15年近く、一度も頭に浮かんだことなんてなかったのに、こんなに鮮烈に浮かんできたとは!人の記憶装置の不思議を思いつつ、映画館に向かったのです。

結果は惨たんたる思い。「アントニオ・ダス・モルテス」を作ったクラウベル・ローシャという監督は凡人。ラテンアメリカ映画という触れ込みでだまされた。ラテンアメリカの人と風土は用いても、ラテンアメリカの内包する「怪力乱神」を描けていない。天才ではなかったのね。
比して、アレハンドロ・ホドロフスキーの天才ぶりが、よくわかったわ。
ああ、つくづく、映画「エル・トポ」を敬います。
あの時、たまたまレンタルビデオ屋で、「ナンか変な映画があるぞ・・・」と思って借りたビデオが、私に、すごい世界を覗かせてしまったのだ。あの体験は、今でも、「マリファナ吸ってトリップするって、きっとああなんだろうな・・・」としか、いえない体験だわ。
アレハンドロ・ホドロフスキーさん、今でもお元気でいらっしゃる様子。うれしい。もう、映画つくりはしないのかな・・・。

ところで、去年、大阪梅田の映画館で「エル・トポ」の上映があったみたいね。今日行った神奈川県横浜市中区の映画館でも、今度是非、アレハンドロ・ホドロフスキーの作品を上映して欲しいな。


映画「ケネディ家の人々」は隔靴掻痒! [映画]

昨日まで4日にわたりNHKBSプレミアムで放映された映画「ケネディ家の人々」。誠実な映画つくりをしていたとは思うのだけれど、面白くなかった。ジョン・F・ケネディを演じたグレッグ・ギニアは映画「恋愛小説家」で、好きになった俳優なんだけど、今回、ジョン・F・ケネディに見た目そっくり名役作りはしているけど、どうも・・・ねえ。
映画途中から弟のロバートの方が主役なのではないだろうか・・・と思ってしまうくらい、存在感薄い。ロバートを演じたバリーペッパーとかいう俳優さんの方が得な役回りだったね。人間的に共感できるところが多い。ケネディ家の家長を演じたトム・ウィルキンソンは圧倒的な風格のある俳優さん。それと、彼の奥さん役の女優さん。名前がわからないけど・・・気品がある。今回、収穫といえば、これ。

映画「フロントページ」は何度見ても面白い! [映画]

映画フロントページ」をテレビ放映で再見。10年以上前にレンタルビデオで見た時に加え、新たな面白さを見出した。モリー役のキャロル・バーネットという女優の素晴らしさと、県知事の「猶予状」をもってシカゴの町に赴いてきた、官吏役の男優の面白さに。
この男優、顔、特に顎が大きい特異な容貌。ビリー・ワイルダーの映画は、この「フロントページ」にだけ起用されていたのか知らん・・・?ナンか、この男優は別のアメリカ映画でも見かけた記憶があるのだ。多分コメディ映画だったと思う。名前を知りたい。
死刑を免れる青年役の男優もよいが、後に、ビリー・ワイルダーの検索をしていて、ビリー・ワイルダー本人の写真を発見し、その時、驚いた。
映画「フロントページ」での、警官殺しの嫌疑をかけられ、死刑を待つ青年ウィリアムズ(娼婦モリーに愛される心優しい青年ウィリアムズ)に扮した男優と、ビリー・ワイルダー監督(シナリオも書いた)が、顔や雰囲気がそっくりだったからだ。

ビリー・ワイルダーは、この青年像に自分自身を投影したのだ。無論、主演のジャック・レモン扮する新聞記者像にも、自身の、新聞記者時代の経験が反映されているのであろう。が、自身の「純な部分」「良い人間の部分」は、この青年を通じて表したのではないかなあ・・・。

この映画のエンドロールで、「登場人物たちのその後」が紹介されるが、死刑を辛くも免れた青年ウィリアムズは、娼婦モリーと結婚して、二人は「健康食品店」を開いている、という紹介文には、笑わせられた。これが、映画「フロントページ」の全編を貫く新聞記者の「出し抜き合戦」のすさまじさに、ほのぼのとした後味を加えてくれた。ビリー・ワイルダーの、市民を見つめる暖かな目が感じられるところである。そして、映画界の第一線でしのぎを削る中、ビリーワイルダーは、時にはふっと、町の片隅で「健康食品店」を夫婦二人で経営しているような市民になりたいと思ったのではないかなあ・・・。

映画「炎のランナー」は格調高い [映画]

3月2日夜、BSの民放で映画「炎のランナー」を見た。この映画の音楽は、巷で耳にすると、すぐに「あっ『炎のランナー』だ!」とわかるものの、映画自体は、昔、テレビで一度、見たような記憶があるものの、覚えていない。それで、初めての面持ちで見た。
 1924年のパリで開催されたオリンピックに、出場したイギリス国籍のランナーたちの物語である。実話をもとにしているというから、当時の世界の記録が見える。オリンピックの陸上競技では、アメリカ勢が強かった。「シュルツ」「バドック」という俊足のランナーがいた。彼らを意識するイギリス選手団。すでに90年近く前から、競技者は、ライバルの走る映像を入手し、分析して、「敵情分析」していたのだな、とわかる。
 また、パリのオリンピック選手村のようなところでの、アメリカ選手団のトレーニングの様子も写る。思うに、映画の格調とか、重厚さって、こういうところを撮っていることにあるのだね。イギリス選手の物語だから、アメリカの選手のトレーニング風景なんて、入れなくたって、物語は成り立つじゃないか・・・と思うのだけど、そこを、わざわざ挿入することで、映画の深みが増すって言うか・・・緻密になるのだね。

 現代人の目で見ると、1924年のオリンピックで、陸上の世界では(陸上に限らなかったのだろうけど)、アメリカの選手団に、黒人はまばらだったのです。この映画には、アメリカ選手陣の練習風景の中に、黒人は一人しか写っていなかった。そんなことも、気づかされて、面白かった。

 また、選手団の入場行進の模様も再現されている。(ここが一番、この映画の制作費のかかったところじゃないかしら・・・) 思いがけず、貴重映像を見せてもらえたようで、お得感あり!だって、オリンピックの入場行進は、現代だって、それだけで、映画1本見るに匹敵するほどの「見世物」じゃないですか!それを、この「炎のランナー」という映画の中で、見られるのは、ありがたい!

 ところで、1924年のオリンピックの参加国って、今とは違って、少なかったと思う。黒人も勿論ごく少ないし、アジア人も・・・。そんな中、入場行進の場面に続く、参加国の国旗が林立している場面で、日本の旗が立っていたのに感心した。そんなこともちゃんと押さえているのだよね、この映画。そして、選手たちだけでなく、観客席の人々の様子まで。男女の服装から、年代層までもしっかり映し出されている。

 特にスポーツ好きでない私が、この「炎のランナー」という映画に、最初から最後まで飽きを感じなかったのは、テーマ音楽と、映像の美しさ!・・・スコットランドの大自然や、オックスフォード大学の重厚な建物の内部や、イギリスとフランスの町酒場の様子まで多種あり・・・どれもこれも、ため息もの。そして、登場人物たちそれぞれの個性の面白さが、また味わい深い。着ているものも美しいし、素材が「伝統ある確かなもの」って感じ。

 とても素晴らしい映画を見たという感激のほかに、一抹の哀しさも残る。現代に生きているものなら感ぜずにいられない哀しさを。「アマチュア精神」が根底にあった「古き良き時代」だったのだなあ・・・と。それから50年、70年、90年後の「商業オリンピック」の、すごい有様なんて想像もしなかったろうね・・・当時のオリンピック関係者は・・・。
 オリンピック創立者の「クーベルタン男爵」の顔も、桟敷席に見えていたような気がする。無論、クーベルタン男爵に似た俳優を配置したのだろうが・・・。ああ、そういえばクーベルタン氏は男爵だったのよね。1924年の世界。それはまだ貴族という身分の人々が社会に、その輪郭を示していた時代だったのだなあ・・・。
 

今年最も泣けた映画 [映画]

2010年がそろそろ終わろうとしている。今年も映画館や、レンタルDVDでたくさんの良い映画にめぐりあえた。今年は「笑える映画」の供給は少なかったように思う。私は出会えなかった。
映画を見て笑い転げることは、私にとって大切なカタルシス(浄化)の時なのに・・・。
でも、泣くことも同じように心と体の浄化作用を及ぼしてくれるのだ。
その点で、今年の年末に見た映画「100歳の少年と12通の手紙」は、うれしい贈り物だった。今年見た映画の中で、私を一番癒してくれた映画。

この映画を見た人のレビューに、「・・・『余命1ヶ月の花嫁』だとか、もう見たことも忘れたい映画があっただけに、難病・余命という言葉を聞いただけで、見るリストからはずすことにしていたのだが、その先入観を、こんな形で覆してもらえるとは。見事だ。拍手喝采!」という感想文があるのを見て、笑った。こういうの好き。

見たことも忘れたい映画」とかいう言葉って・・・わかります・・・ご愁傷さま。
私がよく思い出しては、一人ニヤニヤしてしまう言葉に、「こんなに不味い物を食べさせられなくちゃならないほど、私は悪いことをしていない!」という言葉がある。ナンか、それに通じる感じがあるなあ。

このレビュアーは、「難病・余命もの」の映画を、見たい映画リストからはずしていた。「100歳の少年と12通の手紙」という映画についての事前情報は当然得ていて、それが「難病・余命もの」のジャンルであることを知っていたのだろう。しかし、これまでのものと切り口が違うと感じて、見に行ったら、見事にはまった。「快哉!」となったのだね。
私の場合は、この映画が日本で上映されだした頃、たまたま、図書館で借りた本があった。「神様とお話した12通の手紙」という小さな本。PHP出版の。読んで、すごく引き込まれていたときに、この原作をもとにした映画が上映中だと知り、どうしても見に行かなくてはと思った。そして見にいって、涙せきもあえず、とあいなったわけです。

原作者エリック=エマニュエル・シュミットはフランスではベストセラー作家。脚本家でもあり、この本「神様とお話した12通の手紙」は、フランスの名女優ダニエル・ダリューに捧げた戯曲だったようです。本の訳者のあとがきで知りました。「えっ、ダニエル・ダリュー?!まだ生きていたの?!」と、思ってしまいました。往年のスターですよ、フランスの。
映画「うたかたの恋」で主演をしたのは1935年ですからね。共演はシャルル・ボワイエ。シャルル・ボワイエといえば美男の代名詞。フランス映画界で美男に上げられるのは、一昔前ならアラン・ドロン。その少し前はジェラール・フィリップ。そしてその前がシャルル・ボワイエの時代だったような気がするなあ。

ま、つまりすごく「昔の人」なのです。そのシャルル・ボワイエと同時代の女優という記憶しかなかった女優ダニエル・ダリューが、まだ現役で活躍していて、エリック=エマニュエル・シュミットのような流行作家が彼女のために戯曲を書いて捧げた!なあんて、素晴らしいことではありませんか。

そうした感動が、私を映画館に向かわせる原動力になったのです。
映画の方は・・・原作の本の筋と、やや違いますが、でも本の原作者のエマニュエル・シュミット自身が脚本・監督まで務めている映画なのですから・・・。映画版は映画版なりの面白さがあり、良かった。

断っておきますが、映画館で涙をあれだけこぼしていた、私みたいな人は周囲にいませんでした。「風変わりな面白い切り口の、佳作だなあ。ブラックユーモアもあるし。ま、ドライなフランス人ならではの映画だね」という感じを持った鑑賞者が多かったのではないでしょうか・・・。

なぜか私だけが、涙のスイッチ全開状態になってしまったのです。それに、一年の計として、ここで存分に涙を流してカタルシスを味わいたいという頭もあって、心地よく涙を流す自分ヲよしとしていたものですから・・・。

でも、映画を見たあと、私は、ダニエル・ダリューによる独演の「神様とお話した12通の手紙」を見たいなあ、と熱望しています。フランスに行って、劇場で、見たいなあ・・・と。叶わぬ夢だけど・・・。

高尾山の紅葉その4 [癒し]

星型の紅葉って、樹の葉ばかりじゃないのです。草地にも星型の紅葉がありました。
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高尾山の紅葉その3 [癒し]

高尾山の山頂まで上らなくてもこんな駅近くで紅葉を堪能できちゃった。
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高尾山の紅葉その2 [癒し]

前の記事に貼り付けようとした写真。貼り付けに失敗。ここに載せます。
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高尾山の紅葉 [癒し]

12月4日に高尾山の麓のお店「ごん助」で詩吟仲間の忘年会があり、出かけた。11時に高尾山口駅集合。集合時刻より少し早く到着したため、駅付近を散策。駅から徒歩1分のところに素敵な紅葉スポットを発見。カメラ取り出し写真撮影を始めた私に、駐車場係の男性が、「今日は、一番高尾の紅葉が良いですよ」と声をかけてくれた。本当に、見上げた紅葉は青空をバックにして輝いていた

イギリスの若手俳優にウットリ [テレビ]

このところNHKBSの海外ドラマにはまっている。「名探偵ポワロ」「ミス・マープル」。どちらもアガサ・クリスティーの原作をドラマ化したもの。
まずは豪華な俳優陣(英国映画界)の顔ぶれを見るだけでもお楽しみ、と思って見始めたのだが、過去に見た事のあるベテラン俳優に混ざって、新人も登場していて、その発見もまた、楽しみとなった。

9月22日放映の「ミス・マープル2“動く指”」では、主役ミス・マープルよりも断然登場時間の多かった青年ジェリー役の、俳優ジェームス・ダーシーが良かった。

そして、翌日の23日放映の「ミス・マープル2“シタフォードの謎”」では、ジェームズ・マリーという俳優が・・・。
このジェームズ・マリーという俳優、ロバート・ダウニー・Jrによく似ている。時には、若き日のアラン・ドロンを彷彿させられる美貌である。
でも何よりまずはロバート・ダウニー・Jrにそっくり!映画「レス・ザン・ゼロ」の頃のロバートに。

・・・で、現在のロバート・ダウニー・Jrの年齢を考えて、「もしや・・・この俳優、ロバートの息子なのでは?」と思ってしまったり・・・そんなことして、楽しめた。
(後日ネット検索の結果、ジェームズ・マリーという俳優で、ロバート・ダウニー・Jrとは血のつながりはないことを知ったのだが・・・)

2回のドラマ放映で、男性の美しい俳優を愛でることも出来たが、女性の新人も捨てがたい。

「ミス・マープル2“動く指”」に登場する、ミーガン役のタイラ・ライリーという女優がキュート。ファッションモデルをやっても良いなあと思うスタイルの良さである。ことに、あのドラマで、ミーガン(役名)が義理の父親を脅して金をせびる場面の、黒いタートルネックと黒いサブリナパンツを身に着けた姿の格好よさは印象に残る。

イギリスアメリカ両国の共同制作ということだが、キャストはほとんどイギリス人俳優がつとめているらしく思う。
アガサ・クリスティ生誕120年という今年2010年。祝って再放映されているもの。

アガサ・クリスティの作品の書かれた時代背景を細かく映し出している。登場人物たちの服装もまたしかり・・・。なのに、ミーガンという不良ぶった少女や、また、鬱屈を抱えた青年ジェリー等の若手の服装は、今でも通じるかっこよさがある。何かそこに、ドラマ製作者の意図を感じる。

アガサ・クリスティーの名作を映画化(テレビ放映用にドラマ化)すれば、世界中から買い付けてもらえるに違いない。お茶の間で見るものだから、ドラマは気品に満ちた正統なアガサ・クリスティ世界を再現したのでなければ、世界中のファンが納得しない。
だが、ドラマ製作者はそこに、ある色気を加えた。
主人公のミス・マープルなど単なる刺身のツマのような扱い。どうでもいいのだ。狙うは、茶の間に顔を売ること。誰の顔を?そう、若い美男美女俳優たちの顔を!「イギリス映画界の若手を売り出すぞ!」という意気込みがすっごく感じられるのである。
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